キャリバー1012を修理してみる【素人修理】

 
※あくまで素人の自分勝手な妄想と想像による作業です。
 マネして壊れても責任とれません。
※この記事を書いてからも色々調査したところ、外れていたのは「丸穴車」と
 すべきと判断したので訂正します。[2013/2/18]
 
オメガ"Geneve(キャリバー1012)"の手巻き機構ですが、すぐに"空回り"状態に戻ってしまいました。
「手巻きはできない」と諦めオーバーホールに出せばよいのでしょうが、"Do It Myself!"が信条の私なので、スクリーバック・オープナーなどの道具を購入し自分でやれるところまでイってみる事にしました。
  
緊張しながら開封してみてビックリ。歯車が1つ外れていました(笑)

参考文献がググっても皆無なのですが、構造から察するに「丸穴車」と思われます。
 
自分が持っている一番精密なピンセットで恐る恐る取り付けてみますと、最初は歯車が重いながらも手巻きできるようになるのですが、すぐに元の空回り状態になります。
 
"歯車が重い"とは、3つの丸穴車がギッチギチに噛み合ってしまい、とんでもないくらい固くなる状態です。
その状態で竜頭を無理のない程度の力で回すと、あるタイミングで歯車が上下にズレて空回りしてしまいます。
何度か各歯車のネジ調整をしているうちに、それら歯車の土台が軽く上下にブレてから空回りになる事に気付きました。
 
そこで、下図の丸印にあるネジをチェックすると確かに緩んでいました。

現状、
 ・竜頭巻き芯は壊れていない
 ・丸穴車3つとも歯車に損傷(=欠け)は無い
 ・日付調整(=一段引き)、時刻調整(=二段引き)は問題ない
です。
某巨大掲示板の先人の見解も参考に「竜頭から丸穴車のところで巻き動力が逃げている」と推測していたので、この土台が浮く事でキチ車と丸穴車の噛み合わせが外れてしまっているなら辻褄が合いそうです。
 
早速土台のネジを締めてみると、見事に手巻き機能が復活してくれました。
キチ車そのものに問題があれば、もはや自分の道具と知識では分解⇒組み立てはできないと思っていたのでラッキーでした。
2万円で買えた時計だからできた作業ですね。